斎藤清の軌跡
それは、もう一つの美術史。
画家の根底に常にあったのは、リアリズム。
時代が求めていたのは、抽象。
そのはざまに身を置き、時に苦闘しながら、
不断の努力を重ねて辿りついた、
唯一無二のイメージ。
彼の画業から見えてくる、現代美術の一断面。
画家の根底に常にあったのは、リアリズム。
時代が求めていたのは、抽象。
そのはざまに身を置き、時に苦闘しながら、
不断の努力を重ねて辿りついた、
唯一無二のイメージ。
彼の画業から見えてくる、現代美術の一断面。
世界を魅了した、色とかたちのシンプルな構成。
一方で自作への懐疑をつのらせていく。
突破口となったのは、「もやもやとした線」。
そこから画家は、唯一無二のイメージに向かって深化する―
激動の20世紀美術を生きた斎藤清の、
つつましやかにして劇的な軌跡。

- 凝視(二匹の猫)
- 1952年 紙、木版

- グリニッジビレッジ
- 1962年 紙、コラグラフ
斎藤清は常に「回帰」する。
京都、猫、仏像、そして会津の冬。
表現を深化させるたび、
かつて取り組んだテーマと対峙し、深みを増してゆく。
らせん階段をあがるように高みに向かう
斎藤清 不断の歩み。

- 六月 鎌倉(C)
- 1972年 紙、木版

- 舞妓 京都(H)
- 1961年 紙、木版

- ハニワ
- 1953年 紙、木版

- さつきの会津(6)
- 1992年 紙、木版
やないづ町立斎藤清美術館
斎藤清のふるさと会津にある、国内唯一の専門美術館。
収蔵作品は関連資料類も含めて約1,000点。毎年4回の企画展を開催しています。
〒969-7201 福島県河沼郡柳津町大字柳津字下平乙187
TEL:0241-42-3630

- 地の幸
- 1989年 紙、木版